ジビエ振興の取組

群馬県の野生鳥獣による
農作物被害金額

[ 令和5年度 ]
32,255万円

群馬県の野生鳥獣による
森林被害

[ 令和5年度 ]
実損面積88ヘクタール
被害金額222,952千円
群馬県全体の約1/7

鳥獣別被害金額割合

[ 令和5年度 ]

シカによる
林業被害の例

食害

群馬県では野生鳥獣による森林被害が増えており、被害のほとんどはニホンジカやカモシカ、ツキノワグマによるものです。

ニホンジカは樹木の皮を食べることがあり、樹木の立ち枯れの原因となっています。また、下草や苗木を食べることで植林地に被害を与え、森林環境を破壊する要因となっています。

角研ぎ

オスのシカは角が毎年生え変わり、生えたばかりの角は袋角と呼ばれます。次第に角は硬直し、角を木にこすりつける角研ぎを行います。

これはなわばりを示すマーキングや繫殖行動の一種ですが、傷つけられた樹木が枯死したり、材木としての商品価値が低下したりするなどの悪影響を与えています。

ニホンジカの有害捕獲分類頭数の推移

地域資源として
期待されるジビエ

2023年より群馬県でシカ肉出荷開始

森林や農林業への被害増加を受け、群馬県ではシカの有害捕獲数が増えています。これまで捕獲されたシカは東日本大震災による放射能汚染の影響で廃棄処分されていましたが、2023年に出荷制限が一部解除となり、12年ぶりにジビエとしての活用が始まりました。増え続けるシカから森林や農林業を守る取り組みが、新たな地域資源として有効活用できるのではないかと期待が高まっています。

「三方よし」
実現するジビエの可能性

野生鳥獣の捕獲は森林で生きる多様な動植物の命を守るために必要な活動です。従来は捕獲された野生鳥獣を廃棄しており、捕獲や処理にかかる費用が地域の負担となっていましたが、ジビエを地域資源として有効活用することで、積極的な捕獲推進や地域の所得向上が期待できます。また、ジビエを地域の飲食店や家庭で消費することで、地域経済を活性化させます。ジビエを取り巻く循環型の仕組みは、未来へ続く持続可能な社会の実現へとつながります。